少し遅くなりましたがご報告いたします。

6月5日（月）15：40-16：40

　WWL事業の一環として東海学園大学教育学部　埜嵜　志保　先生による「話し合いと合意形成」の講義が行われました。対象は学校祭の展示監督など，行事の中心となって動く人たちです。

　講義では，先生の自己紹介の後，物事の決定方法について投票による多数決に関するお話がありました。次に投票方法を①1つだけ選択，②複数選択，③順位づけを行う，と変えて，実際に参加者で投票を行いました。その結果①，②，③では大きく異なる結果となり皆驚いていました。この実験の後，投票結果は合意といえるのかという問題提起が先生からなされました。

　次に小学校での合意形成の２つの事例を通して，話し合いによる合意形成の特徴とその過程からわかることについて学びました。一つ目の事例では，話し合いによって自分とは異なる意見や考え方を持つ人と出会い，意見が変容していったこと，二つ目の事例では，自分とは直接的な利害関係がないはずの物語の登場人物の心情の解釈をめぐって衝突や反駁があり，人は意外と「人それぞれ」ではいられないということがわかったというお話がありました。

　最後に，話し合いは手間がかかり面倒であるが手間を省くと対立さえも起こらず分断や排除に繋がっていく危険性があること，そして他者と関わることで自分自身の意外な一面に気づく機会につながっていく可能性があることについてお話がありました。

　講義が終わった後もクラスの話し合いについて先生に相談する人が何人もいました。

埜嵜先生　本当にありがとうございました。